床砂の選び方と水質維持の方法
アクアリウムの基本:床砂
アクアリウムを作るときに大切な素材の一つとして床砂が挙げられます。床砂は低床とも呼ばれるもので、水槽の床に敷く素材です。水槽の床に砂を敷くことによって、水草が根を張れるようになります。また砂には、ろ過の働きをするバクテリアが繁殖します。
バクテリアが繁殖することで水質が良くなり安定します。さらに砂の色によっては魚の色を変えることもできてしまいます。このような機能的な役割がある他、景観面でのメリットもあります。
魚たちが住んでいる水の中には通常石や砂が多くあります。そのため、床砂を敷くことでアクアリウムの見た目がよりおしゃれになり、魅力が増すことになります。
床砂の種類
床砂にはいくつかの種類があります。大まかに分類すると大磯砂を筆頭とする砂利や、砂利よりも細かい砂、また天然土を焼き固めたソイル、サンゴの残骸のサンゴ砂、ゼオライト、麦飯石、セラミックなどがあります。
麦飯石やゼオライトやセラミックは有害物質や濁りを抑える効果が優れているため、まずはこれらの床砂素材から始めると良いかもしれません。
慣れてきたら他の床砂も使ってみよう
熱帯魚観賞に慣れてきた方は、ソイルや砂利系、砂系など別の床砂も試してみてください。これらの素材の特徴を見てみましょう。
まずソイルは水草水槽で最も好まれる床砂です。ソイルには水草を育成するのに必要な栄養素があり、濾過バクテリアが定着しやすいという特徴があります。水草や熱帯魚を飼育するのに適した弱酸性の水質を作るのに寄与してくれます(淡水魚は中性から弱酸性の水、海水魚は弱アルカリ性の水を好みます)。
ただしデメリットもあります。掃除ができないことや、苔が発生しやすいことなどです。
なおソイルの中にも種類があります。養分が豊富で水草の育成に向いている栄養系ソイルや、アンモニアを無害化してくれる吸着系ソイルなどです。その二つを合わせたようなソイルもあります。初心者には吸着系ソイルが向いていると言われています。
砂利系の床砂の特徴は見た目が自然で水槽とのマッチングが容易であることです。また耐久性が高くコストパフォーマンスの良いこと、掃除も可能なことがメリットとして挙げられます。デメリットとしては養分が含まれていないことです。また水質を当初アルカリ性に傾けるというネガティブな一面もあります。
最後に砂系の床砂です。床砂は細かい粒子のためレイアウトがとても美しくなります。水草も根を張りやすく、水槽内の下部の方を動き回る魚を飼育したい方にオススメです。ただし養分を含まず吸水性も良くないのがデメリットです。
それぞれの床砂にメリットやデメリットがあります。複数の水槽を所有している方は、異なる床砂を楽しんでみると良いでしょう。